2010年4月13日火曜日

~ 寂 定 ~


静けさに、
静けさに沈みこんでいくとき。

そのとぷん、とした触感は、
柔らかく柔らかく、
思考の呼吸を止めていく。

静けさが遠いのは 
街の喧騒でも 機械音のせいでもない。

「思考そのもの」が、
どこまでも煩いのだ。

沈みこんだ先にある光は、
上と下が入れ換わったような、

新しい出口となる。

夜光虫のような かすかな静けさに、
耳を澄ませよ。

夜明けのような 己に触れよ。


© 2010 【寿】hisaka


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