2010年5月1日土曜日

〜 学ぶための道筋 〜

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進歩の途中で後退してしまった、
と感じることもあるかもしれない。
だがそれもまた祝福すればいい。
後退したり、遠回りしたり、
試行錯誤をすることは、
すべて成長の過程の一部だ。
痛みが大きくなるのは
よくないことのように思うかもしれない。
だがそれだって、積極的にみることができる。


「一歩後退してしまった。
だがこれも前に向かって旅をする為の一部だ」


というふうに。


トゥルク・トンドゥップ著「心の治癒力〜チベット仏教の叡智 」
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photo by App [Backgrounds]







このGWは、ご縁あって、チベット語の短期集中レッスンを受けています。




ほんの僅かな単語を聞いたことがある、という程度でしたので、


朝から晩まで、基礎から学ぶレッスンです。




今日は、多種多様な「基本」となる発音とその文字の組み合わせと、


ウチェン書体という、経典や正式な書類等に使用される書体の


カリグラフィーも学ばさせて頂きました。




梵字のように、太さと角を使い分けながら、ひとつひとつ丁寧に練習します。




まったく馴染みのない形が、


何度も紙の上に浮かび上がるたび、


少しずつ、意味を持っている文字として立ち現れていきます。






先生から、面白い例えを聞かせて頂きました。






チベットでは、「師」とは、そうそう簡単に質問できるような存在ではないそうで、


しかしその昔、文字を学んでいたある者が、


「師」に対して、ささいな事柄まで常に尋ねていたそうです。




「師」いわく、




一枚書いたら、それを「地」に埋めなさい。




一枚書いたら、それを「水」に流しなさい。




一枚書いたら、それを「火」にくべて燃やしなさい。




一枚書いたら、それを「風」に乗せて遠くへ飛ばしなさい。




そして、その次に一枚書き終えたら、「師」のところへ持って行って見てもらいなさい。






何でもかんでもすぐに尋ねず、




自分の中でよく咀嚼し、よく見つめ、よく努めて、師の力添えを求めること。






どんな学びでも同じことだな、と姿勢を整えてしまいました。






私は、今まで学んできたあらゆることに対して、


どれだけ書いて、どれだけ風に乗せたのだろう。






まだまだ「師」に見て頂くには、修練が足りないなと思います。






経典を読めるようになるまでの道のりは遠く、




けれども僅かな一歩は、その一歩分だけ、




確かに進んでいるのだと、信じて学びを深めたいと思います。






今年のお正月に書き初めした、自分のテーマは、




【 研 磨 清 浄 】




その言葉の通り、しっかり磨いていきたいと思う、5月です。








 










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◆チベット玉樹大地震の被災者の方々に、平穏な日々がもたらされますように◆

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