夢は一般的な意味での幻ではない。
理性は夢を想像するのではなく、
実際に見るのだ。
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描いたテーマが、「完璧」と思える映画がまた一つ増えました。
「 INCEPTION / インセプション 」
先日公開されたばかりの、レオナルド・ディカプリオさん、渡辺謙さん主演の映画です。
この映画は、
夢を通して無防備になる潜在意識にもぐりこみ、
個人の中に眠る「アイデア」と総称する、
思考や感情をいかに操作していくか・・というテーマとなります。
「マトリックス」は、<目覚めよ> と呼びかけますが、
この映画もまた、別の角度から< 目覚めよ >と訴えてきます。
ベクトルの方向は違っても、出発点は同じところです。
「 現実とは、なにか」
この究極の問いに、それぞれの映画は物語をのせていきます。
リアリティ・トランサーフィンの内容に合致し、
ひどくシンクロニシティな内容なので目眩がするほどです。
リアリティ・トランサーフィンのなかでは、
「バリアント」と呼ぶ、
あらゆる可能性と、
過去、現在、未来のタイムラインを備え、
すべてのインスピレーションの塊である空間の存在を提唱しています。
自分が選択を重ねて具現化したひとつの現実から、
より本来の自分自身が選びたい現実を、選び取るための方法のひとつに、
「目覚める」というキーワードがあります。
この「目覚める」ためのトレーニングとして、
夢の中で「目覚める」・・明晰夢を推奨しています。
ただし、明晰夢の危険性として、
そちらの世界をより現実として選択したとき、戻ってこれなくなるというリスクを唱えています。
この部分のテーマを、とても見事に映像にした映画です。
脚本が素晴らしい・・!
映像も素晴らしい・・!
音楽も素晴らしい・・!
思い返せば、ここはこんなふうだったらもっとよかった、という箇所もありますが、
それ以上に、取り扱うテーマと、その根源的な意味合い、深さに、
ただただ「パーフェクト」とつぶやくばかりです。
明晰夢、
潜在意識の可能性、
具現化の速度、実現性、
そういったテーマに興味を覚え、取り組み、それらの本を読んだことがある方なら、
必ず何か、ヒントと気づきを・・ただ映画を見たという以上のものを、
受け取れるはずです。
もうすでに、こういった潜在意識へのダイビングは開発されているだろうし、
一昔前の自白剤などは、潜在意識を表出させて情報を引き出す手法ですし、
催眠療法なども、潜在意識にアプローチする手法です。
この映画が面白いのは、
他者が夢を「設計」し、「統率」し、「コントロール」することです。
深い深い意識の同調と、精神的な訓練を持てば、可能だと思います。
映画の中で、夢が「階層」となっているところも素晴らしい。
(2Fの部分は個人的に好きです)
夢に入るためのルール、夢の中のルール、それらがとても緻密であり、
こうして映画として具現化された瞬間、
それらはひとつの真実として私たちの潜在意識に波紋を広げます。
何が「現実」なのか。
いま、食べようとしているものも、
目にしているものも、
見えている人も、
あると思っている人も、
本当に「現実」かどうか。
普段、私たちは、目覚めているようで目覚めておらず、
かなりの感覚を遮断しながら生活しています。
あらゆる音・・周囲の人々のすべての会話、
あらゆる視覚・・120度ぐらい見える目がキャッチするあらゆる視覚データ
皮膚感覚、触覚、嗅覚、
それらがスイッチON、全開になってしまったら、
あまりの刺激と情報量に破壊されてしまいます。
見えているけれども見ていない、
脳はわずか3%しか動いていないということ。
瞑想をするとき、あらゆる音がより鋭敏に聞こえ、感覚が鋭くなり、広がる感じは、
潜在意識の自由度が少し上がり、
リミッターがほんの少し下がったのかもしれません。
今、見えてるのは「現実」か。
今、本当に「目覚めて」いるのか。
すべては「空」である、ということの能動的な側面、
「空」であるからこそ、制限なく、リミッターなく、潜在意識に不可能な実現性はない世界、
壁を突き抜け、
思考のみで具現化し、
他者のマインドも分け隔てなく見据えていける能力・・・。
過去の賢人たち・・「到った」人たちは、
この映画の世界観をなんなく共有し、体験しているのだと思います。
ありありとみるものは、
そこが夢であろうと、現実である。
わたしはいま、「目覚めて」いるでしょうか。
何を持って、「目覚めて」いると言えるでしょうか。
◇ 美しい波紋が広がりますように・・感謝をこめてやんわりクリック◇